昨日、高校3年生の生徒が一人、アカデミーを卒業しました。
今のスタジオを建てる前、町内会の公民館を借りてレッスンをしていました。
床は所々剥がれて軋んでいて、勿論リノリウム(滑らないバレエ用マットのこと)や鏡などありませんでした。
そんな時代からの生徒です。
元々、身体の条件がバレエに向いていて、教えてもなかなか出来ない事が感覚で出来、音楽性もあり、非常に将来性のある生徒でした。
本格的にバレエをやるなら、そろそろ...
という時期にコンクールに挑戦させました。
でもこの時はこちらの思いと、本人の気持ちとの間にズレがあったので、コンクールは辛く苦しい挑戦となりました。
でも、止めずに続けてくれたんですよね。
そして昨年、高校3年生の春に本人から直接、『コンクールに再度挑戦したい』と申し出があり、出場することになりました。
高校生になり、身体の成長が落ち着き、骨格も出来上がり、内面も成長したので、この時は本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。
子供が『やりたい』と言った事を、親が無条件で受け入れる事で、初めて子供は自らの可能性を広げられるんだと思います。
この生徒は、親に信頼され、自分の考えを受け入れて貰えた事で、自己肯定感が上がり、自分に自信が持てるようになりました。
最後のレッスンの後、お母さんが挨拶に来てくださいました。
「先生のお陰です。本当に感謝してます。」と仰ってくれました。
嬉しかったです。
親御さんが子供を信頼し、子供の考えを全て受け入れてくださった結果であって、「バレエ」は単なるきっかけにしか過ぎません。
最後にお母さんが
「幸せです」
と仰っいました。
親が幸せだと感じれば、子供も幸せだと感じるはずです。
親に信頼された子供は無敵です!
最後に...
未熟な指導者だったにも拘わらず、よく最後まで付いてきてくれました。
本当にありがとうございました。
私の方こそ、楽しい時間を過ごさせていただき、感謝しかありません。
15年という長い時間、ありがとうございました。
#生徒#卒業#感謝